ロット数
製品のコンセプトが決まり、配合成分もデザインも決まり、いざ製造開始。
となるのですが、
製造開始前に考えておきたい項目があります。
それは、ロット数です。
大きくわけてロット数は、 3つのロットに大別されます。
- 原料に関するロット
- 製造に関するロット
- 資材に関するロット
こちらのロットの種類について詳しく説明していきます。
1. 原料に関するロット
原料ロット:これは各種原料によりますが、調達可能単位が1kg~、10kg~、25kg~というように最初ロットが決まっている場合があります。
例えば、原料を1kg単位で購入した場合、1回の製造で300gのみ使用となった際の残りは原料在庫となってしまいます。
製造のリピートが頻繁にあり、継続的に使用をしていく場合は問題ありませんが、2 回目以降の製造使用の予定がなかった場合は、ロスとなってしまいます。
そういった場合は、ロス分も含めた数量での原料価格をお支払う場合があるので注意が必要です。
2. 製造に関するロット
製造ロット:工場として製造する際のロス率を勘案した経済ロット、もしくは包装加工する数にも最低ロットが設定されています。
経済ロット:例えばソフトカプセルを製造する場合、製造の釜を効率的に稼働するためのロットであり、工場側としては採算が合う最低のロット数として設定しております。
工場との信頼関係で最低ロットを下回る量での製造を受けてくださる場合もございますが、その際はソフトカプセルでいうと製造の釜に調合液が余分に残ってしまう事になるため、ロスが多く発生するなど想定外のことが多く起こります。
一般的には、どの製造工場も以下のように経済ロットが定められております。
- ソフトカプセル…10 万粒~
- ハードカプセル…10 万粒~
- 錠剤、顆粒…50kg~
こちらは各社企業努力やマーケティング戦略でロット数は大きく変わってくるため、製造見込み量に合う工場を探してみるのがよいでしょう。
以上から、原料数量から計算して製造数量が決まる場合もあれば、上記経済ロット10万粒を製造する為に必要な原料量が決まる場合もあります。
また、製造ロットで覚えておく必要がある事項があります。
こちらに関しては、「お問い合わせから納品までの流れ」にて紹介しております。
3. 資材ロット
資材で使用するプラボトル、瓶やキャップ、化粧箱、ラベル、袋、PTPシートなどにもそれぞれロットがあります。1つの商品を製造する際にはその資材のロットも考慮する必要があります。
包装加工ロット:上記資材を使用しての瓶詰め、箱詰め、シュリンク加工などをする際のロット数です。
このように、商品を製造する際にも各種ロットが存在します。
各ロットの大きさが違う為、どこかに必ず余剰分が発生します。
例えば、製造ロット 10 万粒で 1 商品90 粒入りの場合、100,000÷90=約 1,111 個の商品ができます。ただし、プラボトルのロットが 2,000 個の場合889個は在庫となり、次回製造までは工場保管もしくは自社にて保管になります。
その商品がリピート製造されれば問題ありませんが、そうでない場合はこの在庫をどうするかを検討する必要があります。
以上、1つの製品を製造するにあたっての各種ロットについてご説明しました。
初めての商品開発の場合、ここまで多くの種類を管理するのは難しいものです。
そのため、私共がアドバイスとサポートを行わせていただいております。